先日、後輩スタッフが当社shinbokuのインスタアカウントにて、組子IDケースの経年変化について紹介しました。かねてより経年変化の記事は定期的に掲載したいと思っていたので、「shinboku magazine」でも紹介させていただきます!
アイテムその1「名刺ケース」

写真は、当社社長が使用している名刺ケース(ビームスコラボモデル)です。
材種はウォールナット×パドック、塗装はワックス仕上げで3年使用とのこと。
最も変化を感じられるのは、内側の板(橙色)です。パドックの板に麻の葉模様が浮かび上がっており、これは日焼けによるものです。使っていくうちにこのような模様が付くことがあります。おもしろいですね!
一方、ダークブラウン色のウォールナット材は、使い込むことで木肌の表情が増し、色合いも高級チョコレートのような深みのあるブラウンに変化しています。
また、写真で伝えることが難しい点として、手に触れたときの感触の違いもあります。新品はサラッと軽い肌触りですが、使い込んだ名刺入れは、しっとりとした肌触りが心地よく感じられます。
なお、組子のパーツは木材の乾燥が進むことで緩むことがあり、一度だけ職人に直してもらったそうです。組子の緩みが気になる方は、お問い合わせいただければ無償で修理しておりますので、お気軽にご連絡ください。
アイテムその2「IDケース」

こちらが先日のインスタでご紹介した後輩スタッフが使用しているヤマザクラのIDケースです。2~3年前から仕事中ずっと使ってくれています。
まず、何といってもヤマザクラのダイナミックな変色が魅力的です。新品時は明るいブラウンですが、日々使用を重ねると日焼けで飴色に変わります。ヌメ革の経年変化にも似ていますが、食いしん坊の私には、こんがり焼けたビスケットや、キャラメルのように見えます。じゅるり、、
表面は艶があり、木目が際立つ独特の質感になっています。着色せず、元の木の色を大切にしている当社製品ならではの経年変化です。名刺入れと同様に、肌触りはしっとりなめらか。
ストラップと本体を接続するアダプター部分は、革がくたっと柔らかくなっていて、金具は力強く黒光りした光沢が印象的です。
今のところ目立った傷やへこみはないようです。
今後、さらに使い続けていくことでどのような変化が出てくるか楽しみです。
アイテムその3「コースター」

私が毎日使っているコースターです。現在ECサイトでの販売はしていませんが、ワークショップで作成できます。こちらは無塗装で仕上げています。
使用開始時期はすでに忘れてしまいましたが、2年近くは使っていると思います。夏場は毎日、コップに入ったアイスコーヒーやペットボトルの麦茶などを置いています。
塗装されていない無防備な木材に常に水が滴るため、徐々にシミができて部分的に茶色になっています。
シミが付くのはちょっとなあ…という方もいらっしゃるかもしれませんが、個人的には使い込んでいる感じがして、味が出て気に入っています。
ちなみに同じ面だけ使っているので、底面にはシミがありません。
なので今以上にシミが目立ってきたら、裏返して使おうと思っています(笑)
結びに、トラブル時のご対応について
以上3種類の製品の経年変化をご紹介しました。個人的な考えでは、経年変化は良いことだと思います。長年使い続けて自分だけの特別な道具に育てていく楽しみは、木工製品や革製品を使うことの醍醐味の一つですよね。
一方で、板の割れや凹み、組子パーツの脱落など、言わば破損と見なされる「喜ばれない経年変化」については、売り手としてしっかり対応する必要があります。
使用中に壊れたり不具合が発生した場合、復元可能なレベルの破損(※)は無償で修理対応しております。詳しくはインスタの投稿に記載しておりますのでご覧ください。
経年変化を楽しみながら、末長く製品をお使いいただければ幸いです!
※故意による分解、破損が疑われる場合は除きます。